国内未承認と海外承認

DOMESTICALLY UNAPPROVED & OVERSEAS APPROVAL

国内未承認薬とは。
海外承認との違いを正しく知る。

「国内未承認」は、日本で製造販売承認を受けていないという規制上の状態を示します。 それだけで、世界のどの国でも評価されていないことを意味するわけではありません。 一方、海外承認があることと、日本国内で承認されていることも同じではありません。
海外承認、薬局方、規制情報を確認する様子を表した水彩イラスト

30-SECOND SUMMARY

最初に確認したい3つのポイント

01

国内未承認=世界中で未承認、ではない

米国または欧州で承認されている一方、日本では未承認の新有効成分医薬品も存在します。

02

海外承認=同じ成分の商品すべての承認、ではない

承認は、対象製品、効能・効果、用法・用量、剤形、規格などの条件と結び付いています。

03

個人輸入は国内承認制度の代わりではない

国内流通品とは異なるリスクと責任があり、利用前に公的情報や専門家への相談が重要です。

WHAT “UNAPPROVED IN JAPAN” MEANS

「国内未承認」が示すのは、 日本での承認状況です。

日本国内で医薬品として製造販売するための承認を受けていない、という意味です。

日本の承認審査では、申請された品目について、品質、有効性、安全性などが審査されます。 したがって「国内未承認」は、日本の制度に基づく承認がないことを示しますが、 その医薬品が海外でも未承認であるか、海外でどのように評価されているかまでは、 この言葉だけでは分かりません。

PMDAは、米国または欧州で承認されている新有効成分含有医薬品のうち、 日本では未承認の品目を把握するための「未承認薬データベース」を公開しています。

国内未承認 日本で製造販売承認を受けていない状態

WHAT OVERSEAS APPROVAL MEANS

海外承認は、 何を承認しているのか

「成分が承認されている」という一言だけでは、対象範囲を正確に表せない場合があります。

たとえばFDAによる医薬品の承認は、提出されたデータを審査し、 対象となる患者集団と使用条件において、得られる利益が既知および潜在的なリスクを 上回ると判断されたことを意味します。

ただし、その承認は、同じ有効成分を含む世界中の製品すべてを一括して承認するものではありません。 実際に確認する際は、承認された製品、申請者、剤形、規格、効能・効果、 用法・用量、添付文書上の警告などを区別する必要があります。

01
どの規制当局が承認したか
02
どの製品・申請者が対象か
03
どの効能・患者集団が対象か
04
どの剤形・規格・用量が対象か
05
現在の承認・販売状況はどうか

OVERSEAS APPROVAL ≠ JAPANESE APPROVAL

海外承認があっても、日本国内での承認があることにはなりません。

日本人集団での情報、国内で承認された効能・用法、国内の安全対策や流通管理などは、 日本の承認状況として別に確認する必要があります。

WHY A MEDICINE MAY REMAIN UNAPPROVED IN JAPAN

海外で承認された薬が、 日本で未承認となる背景

すべてが「日本の審査が遅い」という一つの理由で説明できるわけではありません。
01

国内承認申請が行われていない

海外で承認されていても、企業が日本で申請しなければ、日本の承認審査は始まりません。

02

国内開発が始まっていない

日本を含む開発計画がなく、国内試験、申請準備、国内体制の整備が未着手の場合があります。

03

患者数・医療ニーズ・事業性の判断

希少疾患、小児用医薬品、海外ベンチャーの開発品などでは、 市場規模や開発負担が国内展開の判断に影響する場合があります。

04

必要なデータや製造体制の準備

日本で申請するための臨床データ、品質資料、製造・供給体制などの準備が必要になる場合があります。

DRUG LAG & DRUG LOSS

ドラッグ・ラグと
ドラッグ・ロス

DRUG LAG

ドラッグ・ラグ

海外で承認された医薬品が、日本で開発・申請・承認されるまでに時間差が生じること。 PMDAは、開発時期の差と審査期間の差を分けて試算しています。

DRUG LOSS

ドラッグ・ロス

海外では承認されているものの、日本では国内開発自体が始まらず、 承認の見通しが立っていない状態を含む問題として用いられています。
公表資料を見る際の注意

対象期間や調査範囲によって品目数は変わります。 厚生労働省は現在も、欧米承認済み・国内開発未着手の品目を調査し、 医療上の必要性が高いものについて開発要請等につなげる取組を続けています。

CHECKPOINTS

「海外承認品」と聞いたときに 確認すること

承認という言葉だけで判断せず、対象と範囲を一つずつ確認します。
  1. 01

    承認した規制当局

    FDA、欧州の規制当局など、承認主体を確認します。

  2. 02

    正式な製品と申請者

    成分名だけでなく、承認対象の製品名・申請者・製造販売者を確認します。

  3. 03

    剤形・規格・含量

    錠剤、カプセル、外用剤などの剤形と、承認された規格を確認します。

  4. 04

    効能・効果、用法・用量

    どの疾患・患者集団・使用条件について承認されたかを確認します。

  5. 05

    警告・禁忌・安全性情報

    承認後に更新された添付文書や安全性情報を含めて確認します。

  6. 06

    実際に入手する製品との一致

    メーカー、包装、ロット、流通経路が、確認した承認情報と対応しているかを分けて見ます。

INDIVIDUAL IMPORT

海外承認の説明と、
個人輸入の判断は分けます。

海外の規制当局で承認されている医薬品であっても、副作用が生じないわけではありません。 また、個人輸入では、国内承認・国内流通品とは異なる情報、保管・流通、偽造品、 表示言語などのリスクがあります。

個人輸入された医薬品による健康被害は、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 利用を検討する際は、国内で承認された選択肢の有無を確認し、 医師・薬剤師などの専門家へ相談することが重要です。

このページで行うこと

  • 国内未承認と海外承認の違いを説明
  • 承認情報の確認方法を整理
  • ドラッグ・ラグ/ロスの背景を紹介

このページで行わないこと

  • 特定の未承認商品の推奨
  • 個人に適した薬や用量の判断
  • 海外承認を安全性の保証として表示

IMG PHARMACY POLICY

IMG Pharmacyの考え方

IMG Pharmacyは、「国内未承認だから危険」「海外承認だから安心」という どちらか一方だけの説明をしません。

国内外の承認状況、対象製品、メーカー、規格、剤形、承認条件、品質資料、 製造所、発送元、流通情報を、確認できる範囲で分けて整理します。

利用者が情報の意味と限界を理解し、必要に応じて医師・薬剤師へ相談したうえで、 自ら判断できる環境を整えることを大切にします。

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FAQ

国内未承認・海外承認についての よくある質問

Q国内未承認薬は、海外でも承認されていない薬ですか?

一概には言えません。米国または欧州で承認されている一方、日本では未承認の医薬品もあります。 反対に、海外でも正式な承認を受けていない製品もあるため、個別確認が必要です。

Q有効成分がFDA承認済みなら、同じ成分の商品はすべてFDA承認品ですか?

そうとは限りません。承認対象となった製品、申請者、剤形、規格、効能・用法などを確認する必要があります。

Q海外で承認されていれば、安全性に問題はありませんか?

承認された使用条件でも副作用は起こり得ます。また、実際に入手する製品の真正性や流通状態も別に確認が必要です。

Q日本で承認されていない理由は、薬の品質が低いからですか?

品質だけが理由とは限りません。国内申請や開発が行われていない、患者数や事業性、必要資料や体制の準備など、複数の背景があります。